流行論／流行文化論2019 【授業のテーマ・内容】 流行は、たんに服飾品・グッズなどのモノや、ブーム、トレンドのみにとどまらず、人びとの行動様式や考え方、 嗜好などをも含む幅広い社会現象であり、私たちのライフスタイルやアイデンティティ、コミュニケーション行動 とも密接なつながりをもっています。本講では人びとの日常生活のなかにあふれる流行現象を社会学的観点 から考察するとともに、流行をトピックとして、社会のなりたちを理論的に捉え返す思考力を習得してもらうこと を目標とします。双方向型の授業運営を基本形式とし、プレゼンテーションも取り入れます（予定1回）。 【到達目標】 次の2点を目標とします。 1. 流行現象のメカニズムについて理解する 2. 社会現象を理論的に解釈する思考力を身につける 【各回の授業の内容と課題学習（予習・復習）】 1. ガイダンスとイントロダクション、流行への関心とイメージ 予習：シラバスを熟読し、質問や相談事項があれば確認しておいてください。 復習：授業Webサイトにアクセスし、コンテンツや操作方法について確認してください。 2. ファッションをめぐる神話 予習：第1回の配布資料を再読し、授業運営についての質問があればまとめてください。 復習：授業内容を復習し、コメント・質問をBBSに投稿してください。 3. ファッション、トレンド、消費行動 ――ファッションの社会的機能 予習：「ファッション」の語義を調べてください。 復習：授業内容を復習し、コメント・質問をBBSに投稿してください。 4. ＜快楽消費＞する社会 予習：『＜快楽消費＞する社会』（掘内圭子、2004）を読んでください。 復習：授業内容を復習し、コメント・質問をBBSに投稿してください。 5. 流行品の意味と機能 予習：「準拠集団」（社会学用語）について調べてください。 復習：授業内容を復習し、コメント・質問をBBSに投稿してください。 6. 流行の成立とその特質 ――発生と消滅 予習：前回のレジュメ類、ノート・メモ等を再読してください。 復習：授業内容を復習し、コメント・質問をBBSに投稿してください。 7. 流行現象と集合行動 予習：「集合行動」（社会学用語）について調べてください。 復習：課題作業（授業で説明）に取り組んでください。 8. 流行現象とモード ――パターン・機能・意味 予習：「社会的資源」（社会学用語）について調べてください。 復習：授業内容を復習し、コメント・質問をBBSに投稿してください。 9. 事例研究 ――流行アイテムとトレンド（プレゼンテーション） 予習：前回のレジュメ類、ノート・メモ等を再読してください。 復習：プレゼンに対するコメント・質問をBBSに投稿してください。 10. モードの集合的操作 1 ――シンボリック相互作用 予習：H.ブルーマーの「シンボリック相互作用論」（社会学用語）について調べてください。 復習：授業内容を復習し、コメント・質問をBBSに投稿してください。 11. モードの集合的操作 2 ――文化的コード 予習：前回のレジュメ類、ノート・メモ等を再読してください。 復習：授業内容を復習し、コメント・質問をBBSに投稿してください。 12. モード操作とアイデンティティ ――衣服と身体 予習：「構築主義」（社会学用語）について調べてください。 復習：授業内容を復習し、コメント・質問をBBSに投稿してください。 13. 流行現象と社会変動 ――モードの社会的構築 予習：「業界団体」についてリサーチしてください。 復習：授業内容を復習し、コメント・質問をBBSに投稿してください。 14. 広告とマーケティング 予習：「マーケティング」についてリサーチしてください。 復習：授業内容を復習し、コメント・質問をBBSに投稿してください。 15. 流行現象と産業システム 予習：イタリアを代表するファッション・ブランドについてリサーチしてください。 復習：授業内容を復習し、コメント・質問をBBSに投稿してください。 【授業開始前学習】 とくに事前学習の必要はありません。「社会学TU」と併せて受講すると、授業内容がより理解しやすく なると思います。 【授業内課題のフィードバックの方法】 BBSへのコメント・質問等の投稿内容に対しては、次回の授業冒頭でリプライと補足説明を行います。 課題提出を求める場合は次回に全体の講評を行い、個別の質問に回答します。 【テキスト・教材】 とくに指定しません。毎回、レジュメを配布する予定です。 【参考書】 土屋淳二、2009、『モードの社会学 上・下』（学文社） その他、授業内で随時、指示します。 【評価の基準と方法】 平常点（受講取組みの積極性）（60 %）、期末筆記試験（40 %）により評価します。 【関連科目】 本講は、「服装の美意識TU」「セルフプロデュース／セルフプロデュース論」などで取り上げられる 内容に対して、それらを流行現象のメカニズムという理論的視点から補足する位置づけとしても受講 可能です。 【その他】 社会現象を理論的に考えることの知的面白さを伝えたいと思っています。できる限り、身の回りの具 体例を示しながら、わかりやすい説明を心がけるつもりです。他学類・他学科の学生の履修も歓迎 します。 授業Webサイト： http://t-enomoto.la.coocan.jp/komajo/